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京都工場保健会 環境保健部 作業環境測定・計量証明

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環境保健だより

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9月の熱中症にご注意ください
 平成10?21年の間に、熱中症による死亡災害は211件ありました。平成12年からの10年間では、181件の死亡災害がありました。この期間の推移をみてみると、平成20年までは毎年20名前後の死亡災害が発生しています。

熱中症による死亡災害の推移.xls

過去7年間(平成15?21年)の月別死亡災害発生状況をみると、5月から9月にかけて多く発生しています。
熱中症といえば、7月と8月に発生するイメージがあるかもしれませんが、9月に入ってからも11件の発生があります。熱中症は夏と考えることなく、9月に入ってからも熱中症の予防対策の継続が望まれます。

(1) 救急措置等
熱中症と疑われる症状が現れていても、関係者の認識不足等から、症状が悪化して初めて病院へ搬送する例が多く認められます。あらかじめ作業者全員に対し、救急措置を含む労働衛生教育を確実に実施し、熱中症と疑われる症状が認められる場合には、たとえ症状が軽いと思われても、直ちに医師に受診させることが大切です。

(2) 作業者の行動等の確認等
作業者の行動および健康状態を把握していないこと等から、熱中症の発症に気付くのが遅れ、発見されたときにはすでに症状が悪化している例も認められます。作業場所の巡視等を頻繁に行い、作業場所の環境状況および作業者の健康状態等を把握・確認しておくことが大切です。

(3) 休憩およびその設備の確保等
日よけや通風をよくするための設備を設置し、涼しい場所に休憩場所を確保し、休憩時間を頻繁にとらせる等、作業場所および作業者の健康状態等を考慮した作業を行わせることが大切です。
水分を補給しているものの塩分を補給していないことが多く、熱中症の予防には水分だけでなく塩分の補給も大切であることを作業者に教育しておく必要があります。

スポーツ活動中も熱中症への注意が必要です。熱中症予防ガイドブックが日本体育協会のホームページに示されています。仕事だけでなく、スポーツをする際にも、熱中症にはご注意ください。 http://www.japan-sports.or.jp/medicine/guidebook1.html
資料出典:厚生労働省労働基準局安全衛生部労働衛生課
  熱中症による死亡災害発生状況(平成19年および21年分)


環境保健部 佐本 一

精度管理優良賞.jpg 
 社団法人日本作業環境測定協会(日測協)が平成21年度に実施しました第3回総合精度管理事業クロスチェックにおいて、当会は前回(平成19年度)に引き続いて、全項目「合格」の評価を得ました(合格は2年間有効とされるため平成20年度の参加は、行えません)。

 統一精度管理事業は、厚生労働省からの委託事業として、平成7年度から実施されてきましたが、平成18年度をもって終了いたしました。

 作業環境測定機関のサンプリングや分析の技術の格差は依然として大きいことから、当該精度管理事業は精度の確保や向上のために日測協独自にクロスチェック方式で再スタートしました。
 平成21年度に実施された項目は以下の6項目であり、当会はすべての項目について参加しました。
1)作業環境測定をする測定場所等を説明するデザインに関するチェック(全機関等対象 必須)
2)有害物質をサンプリングするために必要なポンプの流量較正に関するチェック(全機関等対象)
3)粉じんの管理濃度を求めるための遊離けい酸含有率の分析(第1号測定登録機関等対象)
4)特定化学物質(弗化水素)の分析(第3号測定登録機関等対象)
5)金属類(鉛)の分析(第4号測定登録機関等)
6)有機溶剤(混合有機溶剤)の分析(第5号測定登録機関等対象)
 
 評価の判定は総合精度管理委員会が定める判定基準を満たしているか否かで審査が行われます。その結果、当会は6項目すべてにおいて優秀な成績を収めました。
 
 今回の合格有効期限は平成22年4月1日から24年3月31日となっています。
クロスチェックの参加状況等については、日測協のホームページにて掲載されますので、ぜひご覧ください。
                           
環境保健課HP http://www.kankyosokutei.jp/(上記HP右下に下記リンクがあります)

日測協HP http://www.jawe.or.jp/

環境保健部 長澤 康浩

 平成21年度(第23回)も労働衛生検査(鉛・有機溶剤に係る生体試料検査)に関する精度管理調査に参加し、昨年に続いて「評価A」の結果を得ましたので報告をします。
 この精度管理調査は?全国労働衛生団体連合会(以下全衛連と略します)が平成元年度から厚生労働省の委託を受けて、信頼性の高い優良な健康診断機関の育成を図ることを目的に実施されています。調査の概要は、全衛連から年1回、血液中鉛・尿中デルタアミノレブリン酸・尿中馬尿酸・尿中メチル馬尿酸・尿中マンデル酸・尿中総三塩化物・尿中三塩化酢酸・尿中2,5-ヘキサンジオンの8項目の検査の全部もしくは一部を自施設で行っている機関に精度管理試料(ブラインドサンプル)が送付されます。精度管理試料を受け取った各機関はそれぞれの検査を実施し、その検査結果を全衛連に報告します。集まったデータを全衛連内に設置されている労働衛生検査専門委員会が集計し、それを基に各機関を評価することになっています。

 環境保健部では平成元年の法改正によってこれらの8項目の検査が義務化されて以来、全項目の測定を自施設で実施しています。なお尿中NNジメチルホルムアミドと赤血球遊離プロトポルフィリンの検査はこの精度管理調査からは除外されています(この2項目も自施設で検査しています)。
 
 平成21年度(第23回)労働衛生検査(鉛・有機溶剤に係る生体試料検査)に関する精度管理調査の当会の結果と評価は、8項目の平均が98.0(満点100点)で【評価A】(技術的に良好でこの状態を維持する努力をして欲しい)に該当しました。 
 
 現在、これらの労働衛生検査は外部の検査センターや分析機関にて実施する委託化が進み、現時点では平成21年度の詳細な集計が手元にないため、平成20年度集計を引用しますが、平成20年度参加機関施設数342の中で296機関が全項目を外部委託し、残りの46機関が8項目の全部もしくは一部を自施設で測定を行っています。全項目の外部委託率は86.5%となっています。一方、受託外部機関数は22機関で、その中の4社の大きな検査センターが全体の80%を受託しています。
 したがいまして国内の労働衛生検査の多くがこの4社によって実施されていることになります。
 当会はこの4社に劣らない精度の維持・向上と迅速な結果報告を行い、さらに総合労働衛生機関としての特徴を発揮し、労働衛生の3管理(健康管理、作業環境管理、作業管理)に要求される事項に的確に対応することが必要と考えます。
                            環境保健課  福井 良成

環境保健部だより
砒素化合物の分析方法について(水素化物発生装置の導入)

 砒素は古来、毒薬として使用され、人体にとっては非常に有害な物質です。しかし、近年においては、電子技術等の発展に欠かせない物質として、私たちの周りにおいても多用されるようになりました。そこで昨年は、労働安全衛生法の関係法令が改正され、新たに特定化学物質第2類として砒素および砒素化合物の管理濃度が設定され、平成21年4月から適用(作業環境測定の義務は平成22年4月1日より適用)されています。併せて、サンプリング方法および分析方法についても設定されました。

 これまで当会ではフレームレス原子吸光光度計を用いて分析していましたが、より高感度に分析を行うため、発光分析装置(島津製作所製に水素化物発生装置島津製作所製)を導入し、分析を行っています。この水素化物発生装置とは、水溶液中の砒素と水素を反応させ、気体状の水素化物を発生させる装置です。その後、発生した水素化物を発光分析装置に導入することにより、水溶液を直接発光分析装置で分析する方法に比べて、さらに高感度に砒素を検出することができます今後とも、これまで以上の精度で砒素の分析結果を提供させていただく所存です。